スポーツニュース

【スペイン遠征2015春】SCHフットボールクラブ様

2015年3月31日(火)から4月10日(火)まで、SCHフットボールクラブの選手23名、スタッフ2名がスペイン遠征を行われました。遠征の前半はMIC(地中海国際大会)に参加し、後半はバルセロナで親善試合、ホームステイや観光などをされました。10泊11日の遠征の様子をご紹介します! ■MIC大会参加(3月31日~4月5日) 開幕前日にバルセロナ入りしたSCHフットボールクラブの皆さまは、その日のうちにカタルーニャ北部のヨレット・デ・マールへ移動しました。 ホテルの部屋からの景色!移動の疲れも吹っ飛んだことでしょう。 翌日からは早速予選リーグが始まり、過密日程との戦いになりましたが、同年代で優勝したASPIRE FOOTBALL DREAMSとも対戦することができ、大きな刺激を受けたようです。世界との差を肌で感じたり、通用する部分を発見したり、またピッチの外ではほかのチームとの国際交流を楽しんだりなど、収穫の多い大会になったのではないでしょうか。 ■親善試合・ホームステイ(4月6日~4月10日) 大会終了後はバルセロナ郊外へ移動し、地元チームにお世話になりました。一般家庭での2日間のホームステイを経て、選手たちはこちらの食事や生活リズムにだいぶ慣れたようです。親善試合やクリニックのほか、市内観光やリーガ観戦なども行い、ピッチ内外ともに充実した時間を過ごすことができました。 最終日はカタルーニャ名物料理を食べて、空港へ向かい、無事帰路に着きました。 スペイン遠征での経験を活かし、素晴らしいシーズンを送られますことを願っております。 SCHフットボールクラブの皆様、大変お疲れ様でした!!

ドローゲームのハーフタイムに生まれた“ゴラッソ”

5月2日に行われたスペインリーグ35節アトレティコ・マドリード対アスレティック・ビルバオ戦は0-0のドローに終わった。2つあった決定機(明確なPK判定を含む)が審判に認められず、ディエゴ・シメオネ監督のチームは勝ち点を2ポイント失った。ロス・コルチョネロス(Aマドリードサポーターの愛称)にとっては不満が溜まるスコアレスドローだった。 ゲームではゴールは生まれなかった。しかし、ハーフタイムではまさに“ゴラッソ”と呼ぶにふさわしい得点が生まれていた。スペインの各メディアがこぞって取り上げ、「ほとんど誰も見ていないゴラッソ(見事なゴール)」として紹介されている。 ゴールを決めたのは、友人たちからは“フォンタ”という愛称で呼ばれるアトレティコ・マドリードのサポーターだった。ハーフタイムに行われたビールメーカーが主催するPKゲームで、フォンタはゴールを狙ったが、シュートは惜しくもバーに嫌われた。 圧巻はそれからだった。 大きく宙に浮いたリバウンドをフォンタはゴールに背を向け、オーバーヘッドキックで合わせたのだ。アクロバティックなシュートは見事に決まり、それを見ていたわずかなサポーターは大きな拍手を送った。「キャプテン翼の大空翼のオーバーヘッドのようだ」と紹介するメディアもあった。 肝心のゲームはスコアレスドローに終わったが、ハーフタイムでそのゴラッソを目撃したロス・コルチョネロスはほんの少しは「今日はいいものを見た」と思って帰宅したかもしれない。

【スペイン遠征2015春】FCトリプレッタU-13様

FCトリプレッタU-13の皆様が、3月30日(月)から4月6日(月)の日程でスペイン遠征を実施されました。バルセロナへ滞在後、MIC大会に参加され、スペインのプロ育成クラブやタウンクラブと対戦しました。大会参加が中心でしたが、バルセロナでは市内観光やショッピングも行いました。遠征の様子を写真と共にご紹介致します。 バルセロナ到着後、長旅の疲れを取るため軽いトレーニング MIC大会で対戦した北アイルランド代表戦前 同年代のレアル・マドリードと予選グループで対戦 イスラエルのチームとの対戦で競り合う選手達 MIC大会ユース決勝戦試合前、アトレティコ・マドリード対マラガ 同年代選手との大会での真剣勝負やピッチ内外での様々な経験。この遠征を通して選手達そしてチーム全体のステップアップや強化に繋れば大変嬉しく思います。皆様のご健闘をお祈りしております。 FCトリプレッタU-13の皆様、大変お疲れ様でした!

グアルディオラの5月5日と6日

ペップ・グアルディオラが5月6日に初めてカンプ・ノウのアウェーチームのベンチに座る。チャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグは、古巣と対戦する指揮官にとっても、スタンドを埋めるバルセロニスタ、クレにとっても特別な1戦になる。多くの拍手がグアルディオラに惜しみなく送られるはずだ。 グアルディオラがカンプ・ノウの観衆に別れを告げたのは、2012年5月5日のエスパニョール戦だった。このゲームで4得点を決めたメッシは4点目の得点後に、グアルディオラに捧げた。ベンチに駆け寄り、指揮官とエースは抱擁した。 2009年5月6日にはグアルディオラが指揮するバルセロナは、チャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグ・チェルシー戦を戦っていた。スタンフォード・ブリッジでイニエスタはロスタイムに決勝への勝ち抜けを決める起死回生のミドルシュートを決めた。この得点時にグアルディオラは我を忘れて、ベンチから飛び出し、何十メートルも駆けた。これほどの感情を露わにするのは珍しい、と世界中のメディアがその映像を繰り返し流した。 グアルディオラは古巣と対戦する。上記したエスパニョール戦、チェルシー戦にいた選手で元監督が率いるバイエルン・ミュンヘンと戦うのは、ダニエウ・アウヴェス、ピケ、セルヒオ・ブスケツ、シャビ、イニエスタ、ペドロ、そしてメッシだ。彼らはいっしょにクラブ史上最高の時期を過ごした指揮官と対峙した時に何を思うのだろうか。 5月5日と6日には、奇遇にも、グアルディオラには印象的なことが多く起こっている。きっと2015年のその日もカンプ・ノウで人々の記憶に残る出来事が起こるだろう。

スペインを示すエピソード、エイバル監督の会見退席

エイバルのガイスカ・ガリタノ監督が試合後の会見を途中で中断し、引き上げてしまった。エイバルは4月26日に行われたスペインリーグ33節、アウェーでのアルメリア戦で0-2で敗れた。 そのゲーム後に行われた会見で、エイバルの指揮官は最初の2つの質問をバスク語で返答した。その後、アルメリアの地元記者がその返答に不満を漏らすと、ガイスカ・ガリタノは退席してしまった。 ガイスカ・ガリタノは最初に質問した記者がバスク語で話したので、バスク語で返答した。その時にすでにアルメリアの地元記者は不満を言うと、2つ目の質問もまたバスク語で行われ、指揮官は1つ目の返答同様にバスク語で応じた。すると地元記者の一部がまたも不満を示すと、監督はそれを見て退席してしまった。 ガリタノはバスク語を尊重しないアルメリアの記者たちに怒って、退席したのだろう。この出来事はスペインで注目を集めている。スペインではカタルーニャ州がカタロニア語(カタルーニャ語)、バレンシア州がバレンシア語、ガリシア州ではガリシア語、そしバスク州ではバスク語が話される。中には方言ではなく、公式文書、書類でも公用語として認められている。 スペインは各地域によってキャラクターが大きく違い、多様な文化を持つそれぞれの民族が集まり、1つの国として形をなしている。雨が多いガリシア州の人間と、常に太陽があり、温暖な日が続くアンダルシア州の人間のキャラクターは当然ながら違う。それはスペインの魅力の1つでもある。ただ、アルメリアの地元記者たちはその多様な文化を尊重しなかった。 同会見に同席したアルメリアのプレス担当は、1つ目と2つ目の質問の間に不満を言った地元記者に対して、このように語りかけていた。「アルメリアは6シーズンも1部におり、君たちも分かっているはずだ。バルセロナがここに来た時も最初にカタロニア語での質疑があってから、次にスペイン語で話している。もう少しリスペクトしてください。すみません、監督続けてください。」 しかし、プレス担当のこの呼びかけも虚しく、2つ目の質疑の後にも不満があがり、ガイスカ・ガリタノ監督は退席してしまった。 多様な文化があり、そこに誇りを持つ人間がいて、それに対して、その言語を尊重しない人間(またバルセロナのようなビッククラブの前ではそんな不満を示さず、エイバルのような小さいクラブに対しては不満を言う)がいる。スペインという国を示す象徴的な出来事だった。

ラキティッチはテニス選手になりたかった

昨年の全米オープン決勝で、錦織圭と決戦い、グランドスラム初優勝を達成したマリン・チリッチ。4月20日から開催されたバルセロナ・オープンのため、クロアチア人テニスプレーヤーは同街に滞在していた。 4月19日の午前中には、バルセロナのトレーニングセンターを訪ね、同胞のラキティッチと初めての対面を果たした。有名なプロスポーツ選手同士だ。もちろんお互いのことは知っていたが、直接話をするのはこの日が初めてだった。2人は1時間に渡って、会話を楽しんだ。 面白いことに幼少時代に2人はそれぞれサッカーとテニスをしていた。クロアチアのナンバー1スポーツはサッカーだ。マリッチも周りの大半の子どもとテニスをしながらも、同じようにサッカーをしていた。一方、ラキティッチもサッカーをしながら、テニスをしていた。マリン・チリッチは、その後にテニスだけに専念。ラキティッチはテニスが好きで、テニスプレーヤーになることを考えていたが、13歳の時に父親のアドバイスもあり、サッカーだけに専念することになった、というエピソードを同胞に明かした。2人のエリートのアスリートだ。その運動能力を持ってすれば、ラキティッチはテニスプレーヤーに、チリッチはサッカー選手、と今の2人の立場が全く逆でもおかしなかったのかもしれない。 ラキティッチは今シーズン、バルセロナに入団したばかりだが、もうすでに何シーズンもプレーしているかのようにすんなりと適応した。2人のゴールキーパーと共にラキティッチという新戦力も今シーズンのバルセロナの語る上で欠かせない。セビージャからやって来たクロアチア人はインタビューで「メッシがどのようにしてドリブルしているのか、イニエスタがどんな風にパスをしているのか、わからない。僕はいつもイバン・ラキティッチでいなければいけない」と語っている。周りの選手の真似でなく、チームのスタイルに適応させようとするのではなく、自分のプレースタイル、信念を貫くことがラキティッチがバルセロナで成功した秘訣なのかもしれない。

【スペイン遠征2015春】ガンバ大阪U-15様

ガンバ大阪U-15の皆様が、3月31日(火)から4月7日(火)の日程でスペイン遠征を行いました。マドリード地方、そして北部へ移動し、バスク地方での遠征。昨年度も対戦したレアル・ソシエダ、アスレティック・ビルバオといったリーガの名門育成クラブとの再戦が実現しました。遠征の様子を写真と共にご紹介致します。 バジャドリードU-15チームと親善試合。 試合後、1982年スペインW杯時に建築されたホセ・ソリージャスタジアム内部を見せてもらいました。バルデラマやイギータといったコロンビアの英雄がプレーし、城選手もプレーしたクラブとして知られています。 バスク地方ギプスコア県にあるエイバルに移動。人口3万人弱の小さな町にもフットボールが存在していました。山に囲まれた合宿地のようなグランドでトレーニングをおこないました。 大会初戦の相手はサラゴサ。激しい試合を制したのはガンバ大阪。3-2で勝利! 昨年度も対戦したレアル・ソシエダ。今年は大会での真剣勝負で粘り勝ち。1-0で勝利を収めました! 決勝戦で対戦したのは、これまた昨年も対戦したアスレティック・ビルバオ。 緊張感溢れる雰囲気の中で行われた一戦。 両者譲らない互角の緊迫したゲームをした両チーム選手達。ガンバ大阪も多くの決定機を作り出しましたが、結果はAビルバオが試合終了3分前にゴールを決め、それが決勝点に。競争心剥き出しの素晴らしい戦い、両チームにはスタンドからも温かい拍手が送られました。 これまでスペインの育成年代トップクラスのクラブと全く遜色ない試合を続けてきたガンバ大阪の選手達。今年も大会での真剣勝負を通してピッチ内外で多くの『気付き』があったと願っております。チームのご活躍をお祈りしております! ガンバ大阪の皆様、大変お疲れ様でした!

【スペイン遠征2015春】早稲田大学女子水球部様

昨年夏にスペインにお越しになった男子部に続き、早稲田大学女子水球部様(選手10名、スタッフ1名)が 2015年3月15日(日)から3月22日(日)までバルセロナ遠征を実施しました。 スペインの中でもバルセロナ(カタルーニャ州)は水球のメッカとして知られており、スペイン代表のほとんどがカタルーニャのチームに所属している上、バルセロナ郊外にあるCN Sabadellは2年連続でヨーロッパ女王の座に輝いています。レベルを試すのにはまさに絶好の場。 早稲田大学女子水球部の皆さまはスペイン入りした翌日から様々な会場に移動し、オリンピック代表選手などもがトレーニングするこのプール↓や、 地中海の横にあるこのプール↓などで、現地のクラブチームと親善試合を行いました。 試合後は相手チームと仲良く記念撮影。 試合の合間にはバルセロナの観光スポットへ! 時差や連戦の疲れを全く感じさせることなく、選手たちはフリータイムも全力で楽しんでいました! 1週間で10試合というハードスケジュールでしたが、病気も怪我もなく、一週間のバルセロナ遠征を無事終了することができました。 プール内外の体験を楽しんでいただけたでしょうか? この遠征が少しでもチームの強化に繋がれば嬉しく思います。 皆さまのご健闘をバルセロナよりお祈りしています! 早稲田大学女子水球部の皆さま、大変お疲れ様でした!!

【スペイン遠征2015春】鹿島アントラーズU-12様 

鹿島アントラーズU-12の皆様が、2015年3月28日(土)から4月5日(日)までポルトガル南部で行われた国際大会参加のため海外遠征を行いました。 ポルトガルの強豪クラブ、ベンフィカ、FCポルト、スポルティング・リスボンに加え、インテル、ユベントス、ベティス、セルタ、バスコ・ダ・ガマ、リバプールなどの育成チームに加え、世界中からタウンクラブも集まる国際大会に、鹿島アントラーズU-12の選手達が参戦しました。写真にて遠征の様子をご紹介致します。 ポルトガルの首都リスボンからバスでの長旅を終え、ビーチで軽い練習を行いました。 いよいよ大会開会式。入場行進を待つ選手達。 予選で対戦した南アフリカのスクールチームと。 招待チームが揃うホテルで夕食。 ポルトガルのSCオラネンセと対戦。 優勝はユベントス、スポルティング・リスボン、インテルを次々に破ったスペインのセルタが優勝、決勝戦後に閉会式が行われました。 様々な特徴を持つチームと対戦した一週間。国際大会を通して各々選手たちは、新たな刺激を受けた様子でした。 鹿島アントラーズU-12の皆様、大変お疲れ様でした。 皆様の御健闘をお祈りしております!

シーズン中に何度も変わる批評

選手にとって、コロコロと変わるのが、世間の評価だ。4月5日に行われた29節のグラナダ戦でレアル・マドリードは9-1で大勝した。エースのクリスティアーノ・ロナウドは9得点のうち1人で5得点を奪った。レアル・マドリードで1試合に5点を奪った選手は、2001-2002シーズンのモリエンテス以来となる。 ロナウドは2015年に入ってから、リーガにおいてサンティアゴ・ベルナベウで、PKで1ゴールしか奪っていなかった。さらにはアトレティコ・マドリード戦で大敗した後に盛大な30歳の誕生日パーティーを催したり、得点数の低下と共にその批評は大きくなるだけだった。敗れたとはいえ、“エル・クラシコ”でゴールを決めても、マドリディスタ、そしてそんなサポーターの感情、オピニオンを先導するマドリード寄りのメディアの味方は手厳しいものだった。 それが5得点を決めると一変、手の平を返したように称賛が始まる。それまで得点を奪えなかったのは、モドリッチやハメス・ロドリゲスがいなかったからという分析はそこそこに、いつものような過剰で盛大な賛美が始まる。 一方、リーガ首位を走るバルセロナは“エル・クラシコ”で手にしたリードを何とか維持している。セルタ戦ではマテューのヘディングで勝利したが、レアル・マドリード戦も含めて、ここ2試合のパフォーマンスは低調で、決して褒められたものではない。それでもゲームに勝利し、何とかリーダーの位置を守っているから批判は起こらない。負けていれば、ここ1ヵ月得点がなく、決定機を外し続けているネイマールが手の平を返されたような批評を受けることになるだろう。 バルセロナには黄金期を築いたような華麗なパス回しはもうない。今は偉大なスリートップの能力を全面に押し出すだけのフットボールだ。かつてのチームと比べるべくもなく、美しいフットボールをしているのは、むしろレアル・マドリードの方だ。それでも何も起こらないのは「結果」を残しているからだ。 どんなに美しいフットボールをしても「結果」がなければ、誰も称賛はしない。

バルセロナにとってシーズンで最も大事な一週間

バルセロナにとって、今シーズンの結果を左右する最も大事な一週間がやってきた。タイトルを制覇する上で決定的な週となる。 バルセロナは、3月18日にチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦でマンチェスター・シティと対戦。ファーストレグを1-2で勝利しているバルセロナは、優位な状況でホームにライバルチームを迎える。欧州制覇を目指す上で重要となる。 バルセロナはリーガ・エスパニョーラ27節でアウェーでエイバルに勝利。チャビ・エルナンデス、イニエスタ、マテュー、マスチェラーノを先発で起用せずに勝利し、リーガも首位のまま、22日にホームで行なわれるレアル・マドリードとの“エル・クラシコ”を迎える。 2015年になり、話題を一心に集めているのが、リオネル・メッシだ。エイバル戦で2得点を決め、ついにクリスティアーノ・ロナウドを抜いて、単独でゴールランキング首位に立った。メッシが結果を出すようになってから、ルイス・スアレス、ネイマールという3トップを組む2人の同僚もパフォーマンスも上げてきた。特に、ウルグアイ代表のストライカーは、“9番”として自分のポジションを確保。メッシを抑えればよかった昨シーズンまでのバルセロナとは違い、得点を取り戻したルイス・スアレスがいる。バルセロナでの公式デビュー戦となったサンティアゴ・ベルナベウでの“エル・クラシコ”とは全く別の顔をカンプ・ノウでは見せるだろう。また、今シーズンは、ゴールを量産するネイマールが左サイドにいる。ここ数試合は明らかにトップフォームではないが、メッシとのコンビネーションは抜群。「両雄並び立たず」にならないことを2人はピッチで実証した。 かつての華麗な中盤はなくなったが、とてつもない破壊力を誇るスリートップを全面に引き出すルイス・エンリケのバルセロナは、2つの決戦をどう乗り越えるのか。   バルセロナにとって、ルイス・エンリケにとって、勝負の時が訪れた。

ベイルがレアル・マドリードで唯一好きではないこと

レアル・マドリードで2シーズン目を過ごすウェールズ代表のベイル。世界最高のクラブにやって来て満足していることは確かだが、唯一レアル・マドリードで好きではないところがあることをイギリスの雑誌『Four Four Two』のインタビューで明かした。 ベイルがレアル・マドリードで好きではないのは、トレーニングで行うパス回し。中にいるディフェンスを円を描くように囲み、ボールを奪われないようにパスを回すトレーニングだ。ウォームアップを兼ねて、必ず行なわれる。ベイルはそのトレーニングで悪夢を見たと告白している。 「唯一、股抜きだけには悩みたくない…」。ベイルはパス回しで股抜きをされるのが悔しく、恥ずかしいようだ。なかでも取材カメラがある時は警戒しているそうだ。 「特にカメラがある時だ。いつもカメラがあると僕らは殺される。僕は自分にその番が来ないことだけを心がけている…」。股抜きをされるとチームメイトはみんなジャンプして喜び、冗談でバカにしてくれる。カメラがある時にそれをやられるのがベイルは恥ずかしいと感じているようだ。 レアル・マドリードなどスペインの大きなクラブはトレーニングを全て公開するのではなく、冒頭しかメディアに見せない。ゆえにトレーニングのパス回しなどはいつもニュースの素材として使われる。もし股抜きが成功し、選手たちがはしゃぐ姿が撮れたら間違いなくニュースで流される。ゆえにベイルは警戒しているのだろう。 とはいえ、毎夏に世界最高の選手たちがやって来るレアル・マドリードにおいて、股抜きをされる危険性は非常に高い。いくら警戒しても、レアル・マドリードに在籍する限り、毎日その危険性はついて回ることになるだろう。

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