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驚異のダイエット、シメオネのアシスタント

新シーズンに向けて、プレシーズンが始まった。各チームはメンバーの顔ぶれはもちろん、シャツなど装いを新たにし、サポーターに新鮮な空気を運んでいる。そんな中、サポーターに大きな驚きを与えた人物がいる。アトレティコ・マドリードの第2監督、モノ・ブルゴスだ。 同胞のディエゴ・シメオネ監督のアシスタントを務める元アトレティコ・マドリードのゴールキーパーは、夏のバカンスの間に実に35キロのダイエットに成功。すっかり別人のように細くなった。 シメオネ監督は現役時代と変わらない体型を保っているが、モノ・ブルゴスは明らかに横に大きくなっており、そこに現役時代の面影はなかった。 モノ・ブルゴスはスマートフォンのアプリケーションに則り、体重をコントロールさせ、ダイエットしていた。その結果、夏の41日間で35キロ減量した。また、携帯アプリケーションだけではなく、シメオネ監督や名物フィジカルコーチのオスカル・オルテガの助力もあり、生活習慣から改善されたようだ。 アトレティコ・マドリードは、ポルトから今夏にコロンビア代表フォワードのジャクソンを獲得。得点力のアップに期待がかかる待望のストライカーを手にしたが、サポーターの注目は新加入選手よりも昨シーズンの姿から激変したモノ・ブルゴスに集まりそうだ。

誰に愛するチームの解説をして欲しいか?

バレンシアは2014-2015シーズンのチャンピオンズリーグ本戦出場を懸けた予備選が控えている。 アマデオ・サルボ会長、ディレクターのフランシスコ・ルフェテが、ヌーノ・エスピリト・サント監督とクラブ強化を巡り、退団するなどクラブ内の人事が大きく変わった。また、マンチェスター・ユナイテッドは、アルゼンチン代表センターバック、オタメンディを昨シーズンからずっと狙っている。さらに、低調なセンターフォワードのネグレドの先行きも不透明だ。 多くの話題を振りまいているが、トップチームは予備戦に向けて、着々と準備を進めている。 昨シーズンは新オーナーのピーター・リムのもと、チャンピオンズリーグ出場を目標に戦ってきた。そして、最終節でチャンピオンズリーグ出場圏内である4位の座を確保した。もし今夏に行われる予備選を勝ち抜けずに本戦出場とならなければ、昨シーズンから進めてきたプロジェクトの歩みが鈍るのは間違いない。所属する選手たちも「チャンピオンズリーグでプレーできなければ、他を見るか」と心変わりしてしまうかもしれない。“チャンピオンズリーグで常に優勝争いをするチーム”が目標のバレンシアにとって、今シーズンは欧州最高の舞台でプレーすることは重要なステップとなる。 チャンピオンズリーグの舞台はサポーターにとっても待ち望んでいた舞台だ。本拠地の期待がいかに高いか。バレレンシアの地元紙『スーペル・デポルテ』ではこんなアンケートが行われていた。 「チャンピオンズリーグのバレンシア戦の解説を誰にして欲しいか?」 テレビ中継されるチャンピオンズリーグのバレンシアのゲームを誰に解説して欲しいのか。なかなか興味深いアンケートだ。愛するチームの解説には、バレンシアでプレーしたクラブを熟知した選手で、かつしっかりフットボールを語れる人にやって欲しい、とサポーターは考えている。当然だ。解説が豊かなものでなければ、いくら面白いゲームでもその魅力は損なわれてしまう。 アンケートではダビド・アルベルダが45パーセントの支持を集めた。2014年夏までキャプテンだった彼の声を聞きたいと思っているサポーターは多いようだ。次に多かったのが、ディレクターを務めていたが今夏に退団したフランシスコ・ルフェテで19パーセント。クラブのレジェント、元アルゼンチン代表のケンペスが11パーセント、テレビ解説者を務める金髪のゴールキーパー、カニサレスは8パーセント、ロンドンでDJをする元キャプテンのメンディエタは7パーセントと続いた。いずれもバレンシアのクラブ史に名を残す名手ばかりだ。 誰に解説してほしいのか、地元紙がアンケートをとる。サポーターの生の声を聞く面白い企画だ。

180度変わったケディラの人生

サミ・ケディラの人生が、来シーズンから180度変わった。ドイツ代表ミッドフィルダーのケディラは今夏にチームを変える決断をした。と同時に、プライベートでも大きな決断をしていた。モデルである恋人と別れた。 ケディラの恋人はドイツ人の人気モデルのレナ・ゲルケだった。同国代表のサッカー選手と人気モデルのカップルは、週刊誌の表紙を飾るなど常にメディアに注目を集める存在だった。彼らの日常はインターネットメディアで毎日のように取り上げられていた。そんな国民的カップルだったが、離別を決めた。彼らの破局は、ドイツで大きなサプライズとなった。 ケディラは自分のコメントとして、公式に破局を発表。彼らは何度も結婚式をあげようとしたが、それぞれの仕事があり、最終的にそういう決断には辿りつけなかった。2011年からの恋人関係に4年で終止符を打った。 ケディラは2010年からレアル・マドリードに在籍し、2015年夏にユベントスへの移籍を決めた。と同時に恋人と別れた。ケディラはユベントスでピッチでもプライベートでも1からスタートを切ることになる。

昇格とプロポーズに沸いたウエスカ

スペインリーグ2部Bにいたウエスカが、来シーズンの2部昇格を決めた。ウエスカは2008-2009シーズンから2部にいたが、2012-2013シーズンで21位となり、2部Bに降格。実に3シーズンぶりに2部の舞台に帰ってきた。 本拠地で2部昇格を決めたウエスカは、サポーターと共に選手たちもピッチで喜びを分かち合っていた。選手たちの家族、恋人たちも歓喜の瞬間を共にしていた。そんな中、全く違う喜びを周りに提供した選手がいる。ウエスカのホセ・マヌエル・ロハスだ。彼は会場のマイクを使い、他のチームメイト同様に昇格の喜びをコメントしていた。違ったのは、その後だ。 突然、芝生に膝を突き、手に指輪が入った小箱を開けて、目の前にいる恋人にプロポーズしたのだ。昇格に沸くチームメイト全員が見守る前での突然のプロポーズ。自分の仕事での目的を達成したら、人生の重大な決断もここでしようと考えていたのだろう。 恋人は突然の出来事にリアクションがとれず、両手を顔に当て、ただ驚くだけだった。恋人の仕事での成功を祝っていたら、突然自分に人生で最も幸福な瞬間の1つが訪れた。彼女は全く予想していなかったに違いない。 選手はマイクで返答を求めた。それに対して恋人は「私も結婚したいわ」と返事する。瞬時に会場は昇格と同時にもう一つの大きな喜びに包まれた。 クラブにとって歴史的な1日でもある。ホセ・マヌエル・ロハス(その彼女も)はプロポーズした日を忘れることはないだろう。 それにしても、もし昇格できていなかったら、プロポーズは来年に持ち越されていたのだろうか?

来シーズン1部に帰還する40歳のゲームメーカー

21日にスペインリーグ1部昇格戦プレーオフが行われ、ラス・パルマスがホームでサラゴサに2-0で勝利。1戦目を1-3で落としていたがアウェーゴールにより、ラス・パルマスが来シーズン1部昇格が決定した。 ラス・パルマスは3シーズン連続でプレーオフに挑戦しており、3度目の正直となった。特に昨シーズンは、勝てば昇格が決まるプレーオフの最後のゲームで、リードしている終盤にサポーターがピッチに侵入し、試合は中断した。その後再開したゲームでコルドバにゴールを奪われ、土壇場で昇格を逃している。どんなシナリオライターも書けないような悲劇を体験していたのだ。そんな苦しい経験を経て、実に13年ぶりの1部昇格を果たした。 来シーズンはベティス、スポルティング・ヒホン、そしてラス・パルマスが1部でプレーする。2部はレギュラーシーズン1位と2位が1部自動昇格。そして最後の一枠を争い、3位から6位の4チームがホーム&アウェーによるトーナメント形式のプレーオフを行う。4位のラス・パルマスが今シーズンはプレーオフを勝ち抜き、1部昇格の権利を手にした。 ラス・パルマスの昇格で注目を浴びるのが、元スペイン代表のフアン・カルロス・バレロンだ。デポルティーボ・ラ・コルーニャの黄金期を語る上で欠かせないゲームメーカーは、2013年に出身地であり、古巣でもあるラス・パルマスに復帰。それから2シーズン、チームを1部に昇格させたメンバーの1人となった。 1975年6月17日生まれのバレロンは現在40歳。この1部昇格が決まったゲームではベンチにはいたが、ピッチには立っていなかった。しかし、同クラブのミゲル・アンヘル・ラミレス会長は来シーズンもバレロンがチームにいることを明言した。「バレロンはもう1シーズン、私たちといることになる。なぜなら、1部の全てのスタジアムで別れを言える選手に値するからだ」。その言葉を聞いたバレロンは、「会長がそう言った、彼が全てを決めるんだ。僕にとっては最高だよ」とメディアを通じて返答している。 40歳になったバレロンが来シーズン、国内の最高カテゴリーの舞台に帰ってくる。現役最後になるであろうシーズンにどんなプレーを見せてくれるのだろうか。来シーズンのリーガ・エスパニョーラの大きな見所の1つだ。

データが裏づけるより完全な選手となったメッシ

3冠を達成したバルセロナのエース、リオネル・メッシ。昨シーズンは不調と言われたが、今シーズンはその汚名を払拭するパフォーマンスを示し、チームを国内と欧州で高みに導いた。ゴールを奪うだけでなく、アシストし、同僚を活かす術を覚え、さらに完全な選手へと変貌と遂げた。 メッシは昨シーズンと今シーズンではどう違ったのか。スペイン紙『エル・パイス』が数字を並べて紹介している。内容は、グアルディオラが指揮した2011-2012シーズン、ヘラルド・マルティーノが率いた2013-2014シーズン、そしてルイス・エンリケがベンチに座った今シーズンの3つのスペインリーグでの数字が比較されている。 メッシが最も出場時間が長ったのは2011-2012シーズンで3,628分だった。昨シーズンは2,621分で、今シーズンは3,375分だった。また最もピッチ上で長い距離を走ったシーズンも2011-2012シーズンで8,083メートルで、昨シーズンは7,356メートル、今シーズンは7,778メートルだった。最もファウルをしたシーズンも2011-2012シーズンで27、今シーズンは25だった。また得点数も2011-2012シーズンが最も多く50ゴールで、今シーズンは43得点だった。 今シーズンのメッシで過去3シーズンの中で最もいい数字はボールを奪取した回数と決定機をつくった回数だ。メッシは今シーズン、105回相手からボールを奪っている。2011-2012シーズンは77回、昨シーズンは38回だった。またゴールチャンスは今シーズン95回つくっており、2011-2012シーズンは92回、昨シーズンは75回だった。 メッシのスプリントした距離も増えた。時速21キロ以上のスピードで走った総距離は2011-2012シーズンが436,5メートル、2013-2014シーズンが375メートル、そして今シーズンは519メートルだった。トップスピードでのプレーの距離が最も長かったのも今シーズンだった。 このようにグアルディオラが指揮したシーズンのメッシと今シーズンのメッシのパフォーマンスにおいて、得点数や決定機演出の数は変わらない。唯一大きく数字が違うのは、ボールを奪取した回数だ。今シーズンは飛躍的に増えた。より完全な選手になったという印象はこのデータからも裏づけられている。 <過去3シーズンのメッシのデータ>            2011-12/ 2013-14/ 2014-15 出場時間:      3,628分/  2,621分/ 3,375分 走行距離:      8,083m/  7,356m / 7,778m ファウル数:      27回/  -     /  25回 得点数:       50得点/  -     /  43得点 ボールを奪取した回数: 77回/  38回  /  105回 ゴールチャンス演出回数:92回/  75回  /  95回 スプリント距離:   436,5m/  375m  /  519m

バルセロナの祝賀会に参加していた元R・マドリードの選手

バルセロナとレアル・マドリードは永遠のライバルだ。今シーズンは、バルセロナがリーガ・エスパニョーラ、国王杯、そしてチャンピオンズリーグを制覇し、クラブ2度目となる3冠を達成した。3冠を2度も成し遂げたチームは、フットボールの歴史において初めてだ。 一方、レアル・マドリードは序盤は好調だったが、2015年に入って全てが変わった。コンディションの低下や、モドリッチ、ハメス・ロドリゲスら負傷者が続出した。それだけでなく、アトレティコ・マドリードに大敗した直後にクリスティアーノ・ロナウドが盛大な誕生日パーティーを実施するなど、マドリディスタからブーイングを浴びたゲームもあった。しまいには、バルセロナの優勝セレモニーでピケにその誕生日パーティーを蒸し返され、笑いものにされた。バルセロナの偉業が、レアル・マドリードの来シーズンへの闘争心をかきたてることは間違いないだろう。 そんなライバル関係にある両クラブだが、チャンピオンズリーグ決勝後にベルリンの旧空港で行われた盛大な祝賀会に参加していた元レアル・マドリードの選手がいた。ドイツ代表で現在はイングランドのアーセナルに所属するエジルだ。祝賀会には2,000人の招待客がおり、その一人がエジルだった。ドイツ代表ミッドフィルダーを招待したのは、ネイマールだ。ドイツ紙『ビルド』が伝えていた。ネイマールはエジルのプレースタイルが好きで、2人の間には親交があったようだ。エジルはドイツ代表に合流する機会を利用して、シャルケに所属するドラクスラーとパーティーに参加。朝の6時まで楽しんでいたという。 エジルはレアル・マドリードに加入する前に、「小さな頃からバルセロナのファンだった。僕の夢のクラブだし、いつの日か、メッシの横でプレーしたい。」と公言していたほどだった。レアル・マドリードの選手になってからは、そういうコメントはしていないが、エジルは今でも心のどこかでバルセロナが好きなのかもしれない。

数字で見る偉大なるシャビの業績

シャビが今シーズン限りでバルセロナを退団することを発表した。シャビは1998年に当時のトップチームのオランダ人監督ファン・ハールに起用され、トップチームにデビュー。それから17シーズン、バルセロナで中心選手としてプレー。今シーズンは先発出場機会は減ったが、キャプテンとしてチームをけん引した。2015年最初のゲームでメッシとルイス・エンリケが衝突した時に仲裁に入り、タイトル獲得に向けて、チームを一丸にしたのはシャビだったと地元メディアは振り返っている。 バルセロナで残すゲームは、チャンピオンズリーグ決勝だけ。シャビが出場するかはわからないが、これまでに彼が残してきた数字を追っていきたい。 ・リーガ出場試合数505試合57得点。 ・ヨーロッパカップ戦169試合13得点。 ・国王杯70試合9得点。 ・クラブワールドカップなどその他22試合4得点。   シャビはバルセロナの選手として766試合に出場し、657試合は先発だった。バルセロナのクラブ史上、最も多く公式戦をプレーした選手であり、リーガで322勝とバルセロナで最も勝利を手にした選手でもある。また現時点ではレアル・マドリードのイケル・カシージャスと並び、最もチャンピオンズリーグでプレーした選手となった。シャビは150試合、欧州クラブ最高の舞台でプレーしている。またエスパニョールとの“ダービー”を最も経験した選手で、これまでに30試合プレーした。 獲得したタイトルはリーガ8回、スペインスーパーカップ6回、チャンピオンズリーグ3回、国王杯3回、クラブワールドカップ2回、ヨーロッパ・スーパーカップ2回。バルセロナの選手で最多タイトルを獲得した選手だ。 シャビはさらにスペイン代表で133試合12得点を記録。ワールドカップ、欧州選手権2回と代表チームでも世界王者、欧州王者に輝いている。 ストライカーではないので、ゴールというわかりやすい数字は残せていないが、出場試合数、タイトル数と誰もが目を見張る記録を残している。 2010年、スペインがワールドカップを制覇した時に、選手個人にとって最高の栄誉と位置づけられているバロンドールを勝ち取れなかったのは残念だったが、今のクレ(バルセロナファンの愛称)たちは遠い未来に孫にこう言うだろう。 「メッシがプレーするところも見た。しかも、おじいちゃんはこの眼でシャビもカンプ・ノウで見たんだよ」

【スペイン遠征2015年夏】柏レイソルU-17様 – 記事②

スペイン、マドリード遠征中の柏レイソルU-17の皆様ですが、 スペイン国営放送:http://www.rtve.es/directo/teledeporte/ ※日本からはリージョン規制のため残念ながら視聴不可能とのことです。 以下は、5月25日のオリンピック・マルセイユ戦での写真です。 (結果は残念ながら2-1で敗戦)

【スペイン遠征2015夏】柏レイソルU-17様- 記事①

柏レイソルU-17の皆様が、5月23日(土)から6月2日(火)の日程でスペイン、マドリード遠征中です。本日は、決勝トーナメント進出をかけてオリンピック・マルセイユと対戦です。下記ウェブから試合の模様が確認できますので、みなさま是非あたたかい応援をお願いします! http://www.rtve.es/directo/teledeporte/ キックオフ:スペイン時間17時(日本24時) *下記写真は昨日のレアル戦(結果は0-1で残念ながら敗戦)

シメオネのA.マドリード以上にコーナーから得点を奪ったバレンシア

最終節のアルメリア戦に勝利し、バレンシアはチャンピオンズリーグ予備予選の出場権である4位の座を確保した。常にリードされる苦しいゲームで、バレンシアはピッチでフットボールをすることができなかった。そんな苦しいゲームでチームを2度、同点に導いたのが、セットプレーだった。 1点目は、アルゼンチン代表オタメンディがヘディングで合わせて同点へ。アルゼンチン人センターバックは、今シーズン、ヘディングでの得点が6ゴール目となる。今期バレンシアのセンターバックとしてはシーズン最多得点選手で、今シーズン最もゴールを決めたディフェンダーとなった。2点目は、コーナーのサインプレーからフェグリが決めている。デ・パウルのショートコーナーを受けたガヤがクロスを送り込み、そのボールをハビ・フエゴがサイドで折り返し、最後はアルジェリア人アタッカーが詰めた。 ヌーノ・エスピリト・サント監督が率いるバレンシアは、ディエゴ・シメオネが率いるアトレティコ・マドリードとよく比較される。強度の高いプレー、激しいディフェンスの点からだ。セットプレーもこの2チームの類似点の1つだ。バレンシアは今シーズン、アルメリア戦の2得点を含めて、コーナーキックから13ゴールを奪った。1996-1997シーズンのテネリフェに並び、バレンシアは過去20年の1部リーグで、コーナーからの得点が最も多いチームの1つとなった。シメオネのアトレティコ・マドリードもセットプレーが得意と称されるが、今シーズンはコーナーからは12得点しか奪っておらず、バレンシアに1ゴール足りなかった。 バレンシアは来シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を手にした。果たして、シメオネのアトレティコ・マドリードのように欧州最高峰の舞台でも結果を残せるだろうか。

鉄壁のディフェンスがリーガ王者のストロングポイント

バルセロナがリーガ・エスパニョーラを制覇した。2年ぶり23回目のタイトルとなる。アルゼンチン代表リオネル・メッシを中心にしたチームは、国王杯、チャンピオンズリーグの2つのファイナルを残しており、3冠達成の可能性も高い。 最終節を前にして優勝を決めたバルセロナ。リーガの戦績では、王者にふさわしい数字を残している。 バルセロナは37試合30勝3分4敗、勝ち点93(カンプ・ノウで48、アウェーで45ポイント)を手にした。今シーズンのバルセロナを語る上で欠かせないメッシ、ネイマール、ルイス・スアレスの“トリデンテ”を擁する攻撃では、37試合で108得点を決めた。エースのメッシは41、ネイマールは22、ルイス・スアレスは16ゴールを奪っている。 しかし、攻撃力は、最大のライバルであるレアル・マドリードが、45得点を決めているクリスティアーノ・ロナウドを中心に111得点を決めており、バルセロナを上回っている。 数字は雄弁だ。  ルイス・エンリケが率いるチームの最大の特徴は、ディフェンスの堅さにある。37試合で失点はわずかに19。さらに無失点のゲームは23試合にものぼる。ヴェルマーレン、ドウグラスら全く戦力にならない補強が批判され、シーズン途中でチームを去ったスポーツディレクターのアンドニ・スビサレッタだが、ゴールキーパーに関しては的確な補強をしたと称えられるべきだろう。チリ人とドイツ人が守るゴールマウスを見て、クラブ史上最高のゴールキーパーのビクトル・バルデスを懐かしく思うクレは少なかったはずだ。

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