チャンピオンズリーグ、リーガ、そしてコパ・デル・レイの3冠を達成したバルセロナをけん引するリオネル・メッシ。5度目のバロンドール受賞が確実視されるメッシがリーガ4節レバンテ戦でPKを失敗した。弘法も筆の誤り、ということわざがあるように、メッシもPKを外す。普段は誰も想像できないようなすばらしいプレーで得点を量産するからこそ、失敗も必要以上にクローズアップされてしまうようだ。
メッシのレバンテ戦のPKは、バルセロナのユニフォームを着て15回目の失敗となった。メッシはこれまで65本のPKの内、15本を失敗した。そしてその15回の失敗の内、実に10本は本拠地のカンプ・ノウで失敗している。つまり、2/3はホームでミスをしている。アルゼンチン代表ストライカーは、特に北側にあるゴールでのPKの失敗が多く、9回失敗した。レバンテ戦の失敗も北側のゴールだった。北側のゴールは選手寮だったラ・マシアに近いゴールだ。メッシにとっては鬼門になっている。
このゴールマスにおけるメッシのPK失敗で思い出されるのは、2011-2012シーズンのチャンピオンズリーグ準決勝チェルシー戦だ。ファーストレグをアウェーで1-0で落としていたバルセロナは、セカンドレグで2-1と勝っていた。そして、セスクがドログバに倒され、PKのチャンスを手にする。メッシが決めれば、3-1。そのスコアならば決勝への逆転進出が叶った。しかし、チェフを蹴ったPKは、クロスバーに直撃してしまった。その後、バルセロナはフェルナンド・トーレスに決められ、同点にされ、準決勝敗退を余儀なくされてしまった。
多くの記録を次々に更新し、超人的なプレーを示すため、時折メッシが人間であることを忘れてしまいがちだが、彼にも苦手なゴールマウスがあり、失敗することもある。