市長の息子がエルチェのトップチームデビュー

15日にコパ・デル・レイ5回戦セカンドレグでバルセロナと対戦したエルチェ。試合の勝敗はすでにファーストレグの90分で5-0とバルセロナが勝利したことで決着はついていた。バルセロナは、バルセロナBの選手を6人連れて行くなど完全にリラックスムード。その様子は試合中のルイス・エンリケ監督を見ればよく分かった。ベンチ後ろに座るピケやラキティッチと冗談を言い合うなど、普段のベンチとは全く様相が違った。アウェーでの第2戦もバルセロナが4-0で完勝したゲームで、エルチェではひとりの選手がトップチームの公式戦デビューを果たしていた。この日の右サイドバックで先発出場を果たしたペラルだ。

背番号36をつけたペラルは、現在エルチェのサテライトチームに所属しており、この日はトップチームの一員としてプレーした。ペラルは、同クラブの本拠地の現女性市長メルセデス・アロンソの息子だ。母親は自身が市長の時に息子が本拠地のフットボールクラブのトップチームの一員としてプレーするとは想像もしていなかっただろう。市長はマルティネス・バレーロを訪れ、自分の夫、そしてペラルの2人の兄弟と貴賓席から息子のデビュー戦を楽しんでいた。

ペラルは1992年3月6日生まれのエルチェ出身だ。彼はキャリアを地元のケルメFCでスタートさせた。アトレティコ・マドリードのスペイン代表フアンフランがキャリアをスタートさせたチームだ。また、このクラブでは現在、バルセロナのラフィーニャ、そしてバイエルン・ミュンヘンにいるチアゴというアルカンタラ兄弟と同じ時期に同じユニフォームに袖を通していた。

エルチェはトップチームの選手や監督だけではなく、クラブの従業員にまで給与の未払いが続いていた。負債を多く抱える地元クラブに対して、メルセデス・アロンソ市長はクラブの運営を心配する声明を出していた。そのコメントには母親として息子を心配するという気持ちも含まれていたのかもしれない。

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