18年ぶりの優勝アトレティコ、次のリーガ制覇は?

アトレティコ・マドリードが、最終節でバルセロナと引き分け、1995-1996シーズン以来のリーガ制覇を達成した。実に18年ぶりとなる。現役時代に選手としてリーガを制したシメオネは、今度は監督としてアトレティコを優勝に導いたのだ。スペインを牛耳るレアル・マドリードとバルセロナを抑えて、予算規模がこの二強の約4分の1しかないアトレティコ・マドリードがリーガを制した。この事実は、他のクラブにも勇気を与えるものだろう(とはいえ、アトレティコ・マドリードの予算はリーガで3番目に多い。4位になったアスレティック・ビルバオの約2倍もあるのが事実だ)。ハードワークをすれば、そして1試合1試合を戦い抜けば、不可能も可能にできる。そんなメッセージをシメオネが率いるチームは発信していた。

アトレティコはスペインの二強時代に終止符を打つことができるだろうか?
それはスペインのどのクラブにとってもとても難しいことだ。なぜなら、過去25シーズンでバルセロナとレアル・マドリード以外のチームがリーガを制したのはわずか5回。2000年にデポルティーボ・ラ・コルーニャ、2002年と2004年にバレンシア、そして1996年と2014年のアトレティコ・マドリードだ。バルセロナはその間12回リーガを制し、レアル・マドリードは8度リーガを制している。

しかし、どんなことも急かされる時代にあって、アトレティコ・マドリードのリーガ制覇のタイミングはちょうどいいのではないか。18年に1度、大きな喜びを与えてくれる。チャンピオズリーグ決勝も40年ぶりだ。異論もある人はいるだろうが、人生でフットボールよりも大事なことはたくさんある。たまに愛するチームがタイトルを奪ってくれると喜びは大きく、人々の記憶にも残りやすい。「アトレティコがリーガを制した時は僕はまだ学生だったな」「子どもが生まれた時だったな」と振り返ることができる。これが毎シーズン優勝していると、なかなかそうはならない。アトレティコほど人々の記憶に鮮明に残る時間の使い方をしているチームはない。そんな意見もある。まるでアトレティコの優勝が、しし座流星群とか、皆既日食みたいな捉え方をしている。はたしてアトレティコ・マドリードが次にリーガを制覇するのはいつになるのか?

18シーズンぶりに歓喜に浸るチームもあれば、14シーズンぶりに大きな悲しみに暮れるチームもある。オサスナは、最終節で「2部降格」が決まった。14シーズンぶりの2部降格だ。1986年以降、バルセロナ、レアル・マドリード、アスレティック・ビルバオ、バレンシアの次に長く1部にいたチームが、来シーズンは1部にいない。パンプローナのサポーターはアトレティコ・マドリードのそれとは対照的に、近い将来、「2014年は思い出したくないシーズン」として語るだろう。

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