アトレティコの胸スポンサーロゴが消された新聞

リーガの優勝争いが最終節まで持ち込まれた。38節カンプ・ノウで行われるバルセロナ対アトレティコ・マドリードのゲームでタイトルの行方が決する。  

今シーズン、何よりも大きな注目を集めているのがアトレティコ・マドリードだ。リーガの優勝争いはバルセロナとレアル・マドリードの2チームが争うのが近年の常だったが、今シーズン首位でリーガを牽引しているのは、アトレティコ・マドリードだ。年間予算が約4倍もある2クラブを差し置いて、シメオネ監督が率いる規律ある統制のとれたチームは優勝争いを演じている。国内だけではない。欧州ナンバーワンクラブを決めるチャンピオンズリーグでも、40年ぶりに決勝進出を果たしている。今シーズンはアトレティコ・マドリードを抜きには語れない。
 
当然、そんなチームは世界中で取り上げられ、賞賛される。そんな中、アトレティコ・マドリードの選手のプレー中の写真をデジタル処理をして掲載している新聞があった。イランの『E-Jam』という新聞だ。イギリスのBBCによると、チャンピオンズリーグ準決勝のチェルシー対アトレティコ・マドリードの試合を伝える写真でジエゴ・コスタとラウール・ガルシアが映っていた。おかしいのはユニフォームだ。2人のユニフォームには、あるはずの胸のスポンサーロゴが消されていたのだ。アトレティコ・マドリードの胸には「アゼルバイジャン」とプリントされており、同国の観光をアピールするためのものだ。胸のロゴとして年間2000万ユーロ(約28億円)のスポンサー料が支払われている。  

アゼルバイジャンとイランは隣国だ。ほとんどの隣国が抱えている問題を両国も抱えていた。領土問題だ。アゼルバイジャンとイランは何年も領土を巡って争っており、イランの新聞はそんな隣国の名前を写真に掲載したくなかったようだ。

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