今シーズン限りでスペインを代表するゲームメーカーの1人が引退した。レアル・ソシエダ、リヴァプール、レアル・マドリード、そしてバイエルン・ミュンヘンで活躍したシャビ・アロンソだ。リヴァプールとレアル・マドリードでチャンピオンズリーグを勝ち取り、スペイン代表では2003年から2014年ワールドカップまでプレーし、2008年欧州選手権、2010年ワールドカップ、2012年欧州選手権とメジャー大会3連覇したチームの主軸として活躍した。プレーもエレガントだが、容姿淡麗でスペイン国内ではブランドのモデルにも起用された。正確なキックと広い視野でゲームをコントロールするスタイルの彼は、欧州のトップリーグでもプレーできそうだが、35歳にして引退を決意した。
シャビ・アロンソは将来の監督を考えており、レアル・マドリードからバイエルン・ミュンヘンに移籍したのも、当時監督だったグアルディオラ監督といっしょに仕事をしたかったというのが、ひとつの理由だったようだ。引退後すぐにバイエルン・ミュンヘンを率い、レアル・マドリードでもいっしょに仕事をしたカルロ・アンチェロッティからアシスタントとしてのテクニカルスタッフ入りを打診されたが、今は断ったようだ。現役を引退して、しばらくは休息を取りたいというのが、彼の考えらしい。
では、現役を引退して初めてのオフシーズン、稀代のミッドフィルダーは何をして過ごしているのか。まずは引退パーティーを行った。マドリードのホテルで、リヴァプール時代の同僚だったキャラガー、アルベロア、レアル・マドリードで同僚だったカジェホン、アルビオルらと一夜を楽しんだ。その後はスペインの芸能誌が報じたところによれば、3人いる子供は連れて行かず、夫婦2人だけで、タイにバカンスに出かけた。その後はスペインに戻り、子どもたちと山登りなどをしているようだ。
シャビ・アロンソも彼の奥さんもレアル・ソシエダを本拠地とするバスク州サン・セバスティアン出身だが、現役引退後は、マドリードに住む事を決めたようだ。シャビ・アロンソはサンティアゴ・ベルナベウに近いマドリードの中心にあるエル・ビソ地区に1000万ユーロ(約13億円)する6階建てのマンションをそのまま一棟買ったと地元メディアに報じられた。6つの寝室、6つのトイレ、4つの衣裳部屋に庭にプールがあるという。
また引退後は今まで出来なかったこともやるようだ。そのひとつがバイクだ。シャビ・アロンソが4万ユーロ(約517万円)と言われるBMWのR100を引退した自分にプレゼントとして購入したと報じられた。フットボール選手はバイクやスキーをすることなどが禁じられている。現役を引退し、まずは家族サービスなど今まで出来なかったことに没頭したいのだろう。
スペイン代表で共に中盤を構成したシャビ・エルナンデスと共に現役時代から「将来監督になればいい監督になるのではないか?」と評されるシャビ・アロンソだが、監督としてピッチに戻るのはまだ先の話になりそうだ。