バレンシアの左サイドバックが高品質の選手を生産中

ユーロ2016予選・ルクセンブルク戦でバイエルン・ミュンヘンに所属するベルナットが代表デビュー。彼は初めてA代表のシャツを着ただけでなく、ゴールも決めている。ベルナットは今年の夏にバレンシアを退団し、ドイツに職場を移した。そしてバイエルン・ミュンヘンでもすぐに適応。試合に出場し、活躍しているからこそ、今回はデル・ボスケにフル代表に召集された。

ベルナットを失ったバレンシアだが、チームは昨シーズンから全く新しい姿に生まれ変わり、チームは開幕から快進撃を続けている。ベルナットがいた左サイドバックのポジションはガヤだ。1995年生まれの19歳のレフティー。その正確なクロスですっかりレギュラーに定着している。ヌーノ・エスピリト・サント監督の信頼も厚い。

バレンシアは優秀なスペイン人左サイドバックを近年生産し続けている。フル代表で左サイドバックを務めるジョルディ・アルバはバレンシアのカンテラ育ち。バレンシアで活躍し、子供の時に下部組織に所属し、生まれ故郷のバルセロナに買われた。

ジョルディ・アルバが2012年夏にバルセロナに移籍すると、チームはフランス代表のシソコやメキシコ代表のグアルダードを獲得したが、チームが期待するようなパフォーマンスを披露できず、そのポジションをベルナットが手にした。ベルナットはバレンシアで定位置をつかみ、そして2014年夏にドイツに買われた。

ベルナットの穴を誰が埋めるのか。新体制になったバレンシアは25歳のアルゼンチン人オルバンを獲得したが、今のところ出番はない。なぜならガヤがクオリティーの高いプレーでチームの勝利に貢献しているからだ。

ガヤにはすでにレアル・マドリードやバルセロナが興味を示し、バレンシアは2018年まで契約を延長するなど簡単にビッククラブの手に渡らないように備えている。

バレンシアはクラブの方針として、左サイドバックをカンテラで補おうとしているわけではない。それはジョルディ・アルバが、もしくはベルナットがいなくなった後に外国人選手をとり、その穴を埋めようとしていることでわかる。だが、不思議なことに結果的にカンテラ出身のスペイン人選手がそのポジションに定着している。

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