音楽団はもうメスタージャを周らない

セビージャとアウェーで引き分け、2節ではホームでマラガに快勝したバレンシア。オーナーが代わったバレンシアはリーガでまずまずのスタートを切った。昨シーズン8位に終わり、今シーズンは欧州の舞台での大会はない。新オーナーのシンガポール人資産家のピーター・リムは今シーズン、上位4チームに与えられるUEFAチャンピオンズリーグ出場権を目標に戦う。そのために新オーナーは大型補強を敢行し、移籍市場最終日になってマンチェスター・シティのネグレドの名前が地元紙を賑わせている。ピーター・リムはバレンシアが常にチャンピオンズリーグの優勝候補であることを目標に掲げており、今チームは大きな変革が行われている。  

その変革はトップチームの編成だけではない。たとえば、バレンシア本拠地メスタージャの名物イベントも変えられるようだ。メスタージャでは、試合前、そしてハーフタイムに音楽合奏団がピッチを1周するのが伝統的に行われてきた。だが、新オーナーの就任のよりその形態も変わろうとしている。音楽合奏団はピッチを1周することなく南スタンドのゴール裏のコーナサイドで演奏することになった。場所が固定されたのだ。地元テレビでは音楽合奏団が一周する時にピッチで転んだり、合奏団の子供が全く違う方向に歩いたりと面白おかしく取り上げられることもあった。チームは音楽合奏団の解散は望んでいないが、より組織され、プロフェッショナルな演奏を求めており、場所を固定にすることにしたという。  

ピーター・リムはオーナーになる際にクラブの負債を払うことで合意しており、予算の編成でチーム内のことが色々と変わり始めている。その変革の波にバレンシアの名物であった音楽合奏団にまで押し寄せ始めている。

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