新たな指導スタイル?ルイス・エンリケとロペテギ

新シーズンからバルセロナを指揮するルイス・エンリケ。昨シーズンはセルタを率い、リーガ9位と結果を残した。ラフィーニャ、ウーゴ・マジョ、ダビド・コスタなど若い選手を年齢に関係なく、その実力を見抜き起用した。その手腕が評価され、晴れて自身の古巣であるバルセロナを率いることになった。  

ルイス・エンリケのトレーニングは昨シーズン、ちょっとした注目を集めた。指導内容、トレーニングの種類ではない。指揮官のトレーニングを見守る場所だ。セルタのトップチームのグラウンドにはピッチを上から俯瞰できる足場が設置された。大工さんが家の2階を塗装するときに登って作業する場所を想像してほしい。そんな足場がグランド脇につくられた。ルイス・エンリケは雨の日も、風の日もそこからトレーニングを見守り、選手たちにメガホンを使い、指示していた。メニューを変えるときには降りて、カラーコーンの位置を変えて、また梯子を登って、足場からトレーニングを見ていた。バルセロナではトップチームがトレーニングする場所にスタンドがある。よって、来るべき新シーズンにルイス・エンリケにはセルタの時のような足場はいらないのではないか、と地元メディアは伝えている。  

一方、ポルトガルのポルトのトップチームのトレーニング場には新シーズンに向けて、地上5メートルの監視台がつくられた。ビーチでライフセーバーが監視しているものをイメージしていただきたい。グランドに突如建てられたこの監視台をポルトガルのメディアが驚きをもって伝えている。この監視台は新シーズンから指揮をとるスペイン人監督フレン・ロペテギのリクエストによって設置されたようだ。U-19、U-21のスペイン代表監督だった彼はルイス・エンリケと同じように高い位置からピッチを見下ろし、ビデオで撮影し、毎回トレーニングで選手たちのポジショニングなどをチェックするのだろう。  

トレーニングでは監督が高い位置からピッチを俯瞰する。2人が今シーズン、各チームで成功をおさめれば、この指導スタイルがトレンドとなるかもしれない。

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