地元チームの選手の違反を帳消しにした交通局

ナバーラ自治州の2人の交通警察官が交通違反の罪がなかったように裏工作をしたとして禁固2年の有罪判決が下っていた。彼らは、ナバーラ州パンプローナを本拠地とするフットボールチーム、オサスナの選手の交通違反や罰金を帳消しにしていた。ナバーラ州の地元紙『Diario de Noticias de Navarra(ディアリオ・デ・ノティシアス・デ・ナバーラ)』が報じた。  

2人は交通局の長のポストを務め、20人以上の交通違反者の罰金を変更し、違反の公式な書類を工作していた。今シーズン、ビジャレアルからデポルティーボ・ラ・コルーニャにレンタル移籍しているハビエル・カムーニャス、元ウルグアイ代表でデポル、エスパニョールなどで活躍した37歳の現役パンディアーニなどオサスナに所属していた選手やクラブ役員、また地元の有名企業の役員などの違反が彼らの裏工作により隠滅されていた。罰金やスピード違反などでの減点も取り消されていた。2人は2011年3月に逮捕されている。  

いくら地元のクラブのスターだからと言って違反や罰金を帳消しにしてはいけない。よく交通警察官がスピード違反などで捕まえたら、それがたまたまフットボールのスター選手の車でいっしょに写真を撮る。もしくは、検問中にたまたまスター選手と出会い、写真を撮る。そういうことが面白く取り上げられることはある。しかし、この隠蔽は笑えない。罪を工作したり、有名人だからといって違反を見逃すことを許してはいけない。それは職権乱用であり、犯罪だ。スター選手である前に彼らも人間だ。ゆえに至極当然のことだが、全ての人と同じルールを守って生きていかなければいけない。

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