ワールドカップ予選など代表チームのゲームにより欧州などトップカテゴリーのリーグ戦は先週末行われなかった。普段は毎週末、胃をキリキリさせながらゲームに挑むクラブチームの監督たちは思い思いに試合の無い1週間を楽しんでいる。
バイエルン・ミュンヘンのグアルディオラ監督は代表に召集されずクラブに残っていた選手とトレーニングを続けている。そんなある日のトレーニングセッション、ゲームで負けたチームはテクニカルスタッフにビールを奢らなければいけないという制約をつけた。代表選手がいないトレーニングは普段よりはリラックスムードだったが、この条件により紅白戦は白熱。大金を稼ぐサッカー選手がビール代などほとんど痛手にならないだろうが、やはりゲームに負けてビールを奢るというのは負けず嫌いのプロフェッショナルたちには許しがたいことなのだろう。ゲームは同点の末、PK戦に持ち込まれた。PK戦は利き足でない方で蹴らなければならず、結局敗れたチームを代表して、コンテントがテクニカルスタッフにビールを奢ったようだ。
試合がないオフの週末を利用して、現地に向かい、他チームの試合を見ていた監督もいる。トッテナムのポルトガル人監督、ビラス・ボアスはバルセロナにいた。1部リーグは中断しているが、2部はプレーしている。ビラス・ボアスはミニ・エスタディで行われたバルセロナB対デポルティーボ・ラ・コルーニャ戦を観戦に訪れた。ビラス・ボアスはよくミニ・エスタディに姿を見せる。2011-2012シーズンにチェルシーの監督を解任された後にバルセロナBの観戦にも来ていた。地元紙は今回は自分が率いるトッテナムに獲得したい人材をスカウティングするために観戦に訪れたと伝えている。この若きポルトガル人指揮官が注目していたのは、セルジ・サンペール、ハビ・エスピノサ、アデマ・トラオレ、そしてゴールキーパーのジョルディ・マスイプ。
セルジ・サンペールは各年代のスペイン代表に選出されるなどその将来を嘱望される18歳のミッドフィルダー。ジョルディ・マスイップは24歳のゴールキーパー。彼ら2人はプレミアリーグの各クラブが注目をするタレントだ。
ビラス・ボアスはそんなタレントを自分の目で確認したかったのだろう。ちなみにこの日、ゲームにはバルセロナのトップチームの監督であるヘラルド・マルティーノもスタンドから観戦していた。
代表選手がおらず、ゲームがなく、リラックスしているとはいえ、監督たちが本当に休息をとれる日はシーズン中にはないようだ。