ベイルのユニフォームがジブラルタルですでに販売

スペインの南端にジブラルタルという英国の領土がある。地中海の出入口でもあり、軍事においても、交通においても、重要な領土とされている。ジブラルタルは、18世紀以降イギリスの占領下にあるが、それ以前はスペインのものだった。そのため、その領有権を巡り、両国は争っており、ここ1か月はスペインとイギリス間の緊張が高まっている。発端は、ジブラルタルがコンクリートブロックを周辺海域に沈めたことで、スペインがこれに反発し、国境の検問を強化。このため、国境付近は慢性的な渋滞となり、住民を苦しめている。  

そんなイギリスとスペインの緊張が高まるジブラルタルのスポーツショップで、あるものが発見された。それは、レアル・マドリードの11番のユニフォームに“ベイル”のネームが貼られたものだ。そのショップでは、ベイルのトッテナムからレアル・マドリードへの移籍を見越して、すでにユニフォームが販売されている。ジブラルタルでそのユニフォームを見た人がツイッターにアップしていた。  

報道によれば、最高額の移籍金でベイルのレアル・マドリードへの入団が近日中に決まると言われている。スペインとイギリスの両国の首都を本拠地とするひとりの選手の所有を巡る争いは、ひとまず決着がつきそうだ。昨季のプレミアリーグMVPがスペインにやって来る。ただ、その選手のユニフォームが、移籍が決まる前からよりにもよって領土権を巡る争いのあるジブラルタルで販売されていたとは。何の意味もないだろうが、奇妙な巡り合わせだ。

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