サンティアゴ大学のカラセード博士が「フェルナンデス・デ・ラトーレ賞」受賞

「第53回フェルナンデス・デ・ラトーレ賞」に、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学のアンヘル・カラセード法医学教授が輝いた。

カラセード博士(56)とサンティアゴ大学は、ゲノム医療などの遺伝子医学で世界をリードしており、その実績は、アメリカ合衆国のトムソンロイター通信社主催の「過去10年間に発表された欧米の医療研究機関による法医学研究関連の出版数ランキング(2001年1月〜2011年3月)」でもトップになる程だ。世界15000もの研究の中で一番多くの研究を発表し、その数はアメリカFBIによる研究数をも上回っている。

また、欧州のゲノム医療をリードするカラセード博士は、シーケンス技術(長大なゲノムDNAの配列を決定するために大量のDNA断片を整列するなどの特別な技術)を使った新生児の遺伝子スクリーニングによって先天性疾患を発見をする研究でも高い評価を得ている。この研究は、従来膨大なコストと時間のかかった新生児の遺伝子スクリーニングを、Ion Torrent社のIon PGMシーケンサ(DNAの塩基配列を自動的に読み取るための装置)を使うことで克服し、これによりウィルソン病や嚢胞性線維症、ハーラー・シャイエ症候群などのスクリーニング発見が、より速く、低価格で出来る様になったことで世界的評価を得た。

「フェルナンデス・デ・ラトーレ賞」 ガリシア州ラ・コルーニャに拠点を置く日刊の前衛新聞『La voz de Galicia』が創設者のフアン・フェルナンデス・ラトーレを記念して与える賞。1960年より毎年、現社長サンティアゴ・レイ・フェルナンデス・ラトーレ氏の財団から「ガリシアに影響を与えた出版物と人物」に対して贈られる。今年で53年目となる本賞はスペインで2番目に古い賞である。

「第53回フェルナンデス・デ・ラトーレ賞」に輝いたカラセード博士

「第53回フェルナンデス・デ・ラトーレ賞」に輝いたカラセード博士

ページトップへ