キノコ狩りシーズン到来

9月に入り、スペインでは急に気温が下がってきました。そろそろキノコ狩りシーズン到来です。スペインで一般に食べられているキノコの種類は日本ほど多くありません。カタルーニャ地方などではもう少し種類があるのですが、マドリード地方の一般家庭の食卓にみられるのは2~3種類のみ。マッシュルームや他のキノコが一年中スーパーマーケットの棚に並んでいるのに対し、この時期しか見られないのが“ニスカロ(日本語名:初茸)”です。傘の部分が約4~16cmで綺麗なオレンジ色をしています。傷などがあると酸化して、緑色の斑点などがある事もありますが、食べても問題はありません。オレンジ色に緑のカビのような斑点のあるニスカロ、正直とても食用には見えません。ところが、見た目と違って結構美味しいのです。マドリードでは近郊にある森の松の木の根元にたくさん生えています。私は、グアダラハラ(マドリードの隣)に何度かキノコ狩りに行きました。売るために採っている人もいるのでベストスポットはなかなか教えてもらえませんが、地元に住んでいるお友達がいれば、聞いてみると良いかもしれません。

キノコ狩りの重要なポイントは、

1.早起きして行く事(12時頃に行くとニスカロは残っていません!)

2.雨が降った翌日はチャンス。

3.籐のバスケットを持っていき、採ったキノコをバスケットの中に入れる事。歩きまわっている間に、籠の隙間からキノコの菌が落ちて来年またキノコが生えてくるからです。ビニールにキノコを入れてしまうと菌は落ちず来年キノコが生えてこないのです。このルールはみんな守っています。

4.毒キノコに注意。毒キノコで良く見るのが、赤に白い斑点が付いたキノコ。いかにも毒キノコという感じのキノコなので間違えて食べてしまう人はほとんどいません。ところがニスカロにそっくりな毒キノコもあります。ニスカロは傘の裏の部分もオレンジ色をしているのに対し、この偽ニスカロは白く、酸化した緑の部分がないのが違いです。気をつけましょう。

ニスカロはジャガイモと煮込み料理など様々な調理方法がありますが、私はやはりシンプルにニンニクと一緒に炒めて食べるのが一番好きです。自分で採ってきたキノコを食べるとより一層美味しく感じます。

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