15M-“憤慨した人々“再集結、そしてブリュッセルへの巡礼の旅

マドリッドでは今週月曜日が祝日であった事もあり、週末にかけて再びM15デモ*1のために“憤慨した人々“が集結した。ソルの座り込みキャンプも再び現れ、国会前やパセオ・デ・レコレトス付近にも人々が集まった。そして、月曜日にはノーベル賞経済学者のジョセフ・E・スティグリッツがレティーロ公園で行われたソーシャル・フォーラムに参加し、人々を驚かせた。

連休が明け、家に帰る人々も居れば、残って主張を続ける人も見られる。そんな中、50人弱の学生および失業者が集い、マドリッドのゼロ地点からブリュッセルへの“巡礼の旅”を始めた。10月15日に予定されている“今、本当の民主主義を“デモ(la manifestación de Democracia Real Ya el 15 de octubre)の一週間前の10月7日にブリュッセルへ到着する予定である。途中のトゥールーズ(フランス)とアーヘン(ドイツ)で他の“憤慨した人々“と合流する予定もある。

さらに“憤慨した人々“はスペイン各地で特に問題になっている事項をまとめて、本日要求文書を国会に提出する予定である。

*1. 15Mとは現在の政治体制に対するデモ運動の通称。2大政党(PP、PSOE)のみによる政治、銀行や大手企業にコントロールされた政治を離脱し、市民がより参加できる民主主義を目指すため市民が立ち上がった。今年5月15日に行われたデモがきっかけとなった為、15M (15 de mayo)と呼ばれている。デモ参加者は“憤慨した人々”(los indignados)と呼ばれている。“憤慨した人々”の主張は失業、住宅、教育、経済、環境、国際問題等多岐に亘る。

さて、この一連のデモ運動に関して市民はどの様に感じているのだろう。私個人としては、市民が政治に関心を持ち、問題を解決するために立ち上がる姿には感心するばかりである。ただ、主張内容が多岐に亘り“憤慨した人々”が具体的に何を求めているのか解りづらいのが正直なところである。週末カスティヤナ付近の芝生に居座りキャンプをはっている若者グループを見かけので、何に対してデモを行っているか聞いてみた。現在の政治体制全体に対してデモを行っていると言う回答が返ってきた。具体的には?と問いかけるが答えは得られなかった。ちなみに最近友人との間で、政治問題の話題になるたびに“Democracia Real Ya!“と言うのが流行っている。

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