フットボール選手とタバコ

フットボール選手はタバコを吸うのか?

どの物事と同じように喫煙者もいれば、吸わない人もいる。

オランダのトリオの1人として、80年代後半から90年代前半のミランの黄金期を支えたライカールトが喫煙者だったというのは有名だ。後にバルセロナで監督として、2006年にクラブ史上2度目の欧州王者に導いたライカールトは、現役時代はハーフタイムを告げる笛が鳴れば、一目散にロッカーに向かい、タバコに火を点けていたという。

そのライカールト監督をバルセロナに推薦したヨハン・クライフもヘビースモーカーだった。バルセロナに初めてビッグイヤーをもたらした名将は、15歳から吸い始め、世界最高の選手だった現役時代でも1日に20本吸っていた。監督になっても喫煙者だったが、1991年心筋梗塞で倒れ、その後に病気の一因となったタバコを止めた。

1998年のチャンピオンズリーグ決勝で決勝ゴールを決め、1966年以来7度目の欧州タイトルをレアル・マドリードにもたらしたミヤトビッチも喫煙者だ。チャンピオンズリーグ決勝前夜に同僚のフェルナンド・サンスといっしょに部屋でタバコを吸い、その時に「君は明日ゴールを決めるよ」と言われていたのとテレビ番組で自白していた。

レアル・マドリードをチャンピオンズリーグ連覇に導いたフランス人名監督も喫煙者だ。現役最後の舞台となった2006年ワールドカップでは、準決勝を控えたジダンが、滞在先のホテルでタバコを吸っている姿を撮られている。

バルセロナのメッシや元レアル・マドリードのオジル、昨夏に大騒動を起こし、パリ・サンジェルマンに移籍したネイマールもバカンス時にタバコを吸っているところを1度は写真に撮られている。喫煙者ではなく、たまたまバカンス中に1本だけタバコを吸っただけかもしれないが、彼らはアスリートなので、その写真は大きく報じられる。

バレンシアに所属していた元オランダ代表の投稿も話題になった。

2008年から2012年にバレンシアに所属し、その後は2シーズンはセビージャに所属した元オランダ代表マドゥーロがツイッターに写真を投稿した。バレンシア在籍時の写真で、ジョルディ・アルバ、ホアキン、マタらかつての同僚が私服で写っていた。彼らはテーブルを囲んでいたのだが、その上に置かれていた物が注目を集めた。なぜなら飲み物が入ったグラスと共に灰皿とタバコ一箱があったからだ。

一体、誰がタバコを吸っていたのか。

バレンシアニスタの間では喫煙者探しがちょっとした話題となった。

現役選手がタバコを吸う。吸っていてもフィジカル、コンディションに全く問題が生じない選手もいるが、やはりチームを応援するファン、サポーターには好意的には見られない。SNSは自分の意見であったり、思い出を万人に知らせることができるツールだが、細部まで気を配らなければいけない時代だ。マドゥーロも写真に小さく写っていたタバコがクローズアップされ、話題となるなんて、想像もしていなかっただろう。

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