ビジャレアルのマリオ・ガスパールが、スペイン代表でデビューした。10月12日に行われた欧州選手権予選ウクライナ戦で初めてフル代表選手としてプレーしたマリオ・ガスパールは決勝点も奪った。マリオ・ガスパールは「デビューするのが夢だった。さらにチームが勝利し、自分がゴールを決めた。完璧な日だ」と試合後に地元テレビに語っている。
ビジャレアルのソシオにしてみたら感慨深いゲームだっただろう。またフットボールの選手の価値を見出す難しさも感じたに違いない。なぜならほんの3年前にはマリオ・ガスパールが代表チームのサイドバックになっているなんて、想像もできなかったからだ。
リーガ首位を走るビジャレアルを指揮するマルセリーノ・ガルシア・トラル監督は2012-2013シーズンの22節からチームを指揮した。ビジャレアルは当時2部におり、チームは10位だった。ビジャレアルはサイドバックに問題を抱えており、アルバセテ出身のマリオ・ガスパールは2部でプレーする能力もないという第1印象を手にしていた。サポーターも同じだった。2010-2011シーズンにトップチームでデビューしていた彼には走り方が独特だし、トップチームで活躍できる選手ではない考えていた。マリオ・ガスパールを起用する当時の監督ガリードがなぜマリオ・ガスパールを起用するのか、理解できなかった。
しかし、今はエル・マドリガルにいるサポーターは、誰もがマリオ・ガスパールに頼もしさを感じている。数年前には考えられなかったことだ。
第一印象が悪かったマルセリーノだが、今はこう語っている。
「最も私を驚かせた選手が彼だ。リーガで最も優れたサイドバックの1人だ」
マリオ・ガスパールはサイドラインを上下するのを全く苦としない肺を持っていた。強靭なフィジカルを備えていた。マルセリーノの指導もあり、ポジショニングも良くなり、攻撃参加もより効果的になった。右サイドバックを不動のものにしたマリオ・ガスパールはチームに必要不可欠な選手となった。今シーズンは負傷者が多く、サイドバックだけでなく、センターバックでも起用されている。
11月24日で、マリオ・ガスパールは25歳になる。ほんの3年前は2部でプレーするのも疑われた選手は、25歳を目前にしてフル代表デビューを飾り、ゴールも決めた。
誰にも想像できなかったシンデレラ・ストーリーだ。