欧州で決勝を戦うバルセロナを1台の車で応援に駆けつける兄弟がいる。これまで約5,000キロ。ボンネットに青とエンジカラーとクラブロゴが入った53年式のシトロエンで欧州を駆けた。
イバンとシャビエルのアラセル兄弟のクラブへの愛情には際限がない。彼らは車で応援に駆けつける。11日に行われるUEFAスーパーカップは、グルジアのトリビシで催される。そのため、今回は3日夜にバルセロナを出発し、10日にトリビシに入っている。
これまでに彼らは、ローマ(2009年チャンピオンズリーグ決勝)、アブダビ(2009年クラブワールドカップ)、ウエンブリー(2011年チャンピオンズリーグ決勝)、ベルリン(2015年チャンピオンズリーグ決勝)へ、年季の入った車で駆けつけている。その総距離は4,871キロ。これまでには当然ながら、いろんなことがあったようだ。
「トルコではバッテリーの問題で36時間待たなければならなかった」と言う。しかし、そんなトラブルが起きた時もバルサカラーの車を見て、「僕たちがこの旅を続けられるように、多くの人がアシストしてくれた」と言う。多くの幸運もあり、彼らは旅の目的を達成している。
今回の旅でも素敵なアシストがあった。グルジアの国境を渡る時、車内温度計が42度を記録したため、エンジンがオーバーヒートしないために車を2時間休ませなければならなかった。ただ、その止めていた時に、「僕たちの周りに50人くらいの人が集まって、バルサ、バルサ、バルサとコールしてくれたんだ」ということがあった。
アブダビには車ごとフェリーで移動し、応援に駆けつけた。2009年のクラブワールドカップだ。そして、彼らの次の目的地は2015年12月にクラブ・ワールドカップが行われる日本となる。日本まで車で移動するのか。疑う人もいるだろう。だが、クラブへの愛情に際限はない人が世の中にはいるのだ。