かつてレアル・マドリードを率いていたジョゼ・モウリーニョ監督が日程について苦言を呈していた。モウリーニョの場合「バルセロナにとって有利な日程だ」と話し、2大クラブが中心のリーガだけに大きく取り上げられたが、彼以外にも監督が記者会見でカレンダーに不満を述べている。現場の責任者が日程に不平を訴えるのはよくあることだが、リーガ日程に文句を言うのは監督だけではない。10月31日にチームの人間ではない自治体の首長がリーガの日程に抗議した。ビルバオの自治体首長のイニャキ・アズクナだ。
彼は、地元ビルバオを本拠地とするアスレティック・ビルバオのゲームが週末ではなく、常々月曜日22時に指定されることに大きな不満を抱いている。
「月曜日22時キックオフを5、6試合、私たちはプレーしている」と話す。また、この日程設定の原因を「(放映権を持つ)テレビ局が試合時間を決めているんだ。」と批判している。
リーガでは平日の月曜日や金曜日にもゲームが組まれている。テレビ放映のためだ。ゆえに、スペインでは、1週間、毎夜必ずテレビでフットボールが行われていることもある。月曜日にリーガ、火・水曜日がUEFAチャンピオンズリーグ、木曜日にヨーロッパリーグ、そして週末はリーガ。フットボール好きにはたまらないが、テレビ放映との兼ね合いにより平日の22時に試合がキックオフされたりする。月曜日の夜は、テレビ局にとっては多くの視聴者が見込める時間帯だ。しかし、スタジアムに足を運ぶ人にとっては何のメリットもない。22時キックオフならば、ゲームが終わるのは大体24時。翌日には仕事もある。試合時間が遅く、翌日に学校がある子どもたちは地元の憧れのアイドルを見に行くことができない。
ビルバオは今シーズン、12節までホームで6試合を戦っている。金曜日22時キックオフが1試合、月曜日22時キックオフが1試合、月曜日21時キックオフが1試合、日曜日21時キックオフが1試合、木曜日21時キックオフが1試合、木曜日22時キックオフが1試合。たしかに土・日曜日に行われたゲームは1試合だけしかなく、しかも日曜日の21時では観衆が足を運びやすい時間とは言えない。また、アウェーゲームを含めると月曜日には合計で5試合もプレーしていた。
ビルバオ市役所は、スペインプロサッカーリーグ(LFP)に月曜日開催を避けるよう正式に訴えたが、果たしてビルバオが週末にプレーをできるようになるのだろうか。