独立運動の旗の持ち込みが禁止された正当な理由

政府が、バジャリドリードのホームスタジアム「ホセ・ソリージャ」においてガリシア州独立運動の旗の持ち込みが禁じられたことに対して、正当であると認めた。  

今年5月11日に行われた昨季35節のバジャドリード対デポルティーボ・ラ・コルーニャが事の発端だった。このゲームにアウェーチームのデポルのサポーターの数名が「ガリシア州独立運動の旗」を持ち込もうとした。旗は白地に水色の線が左上から右下に斜めに描かれ、赤い星が中央にあるものだ。だがバジャドリードの警備員たちはその旗を持っての入場を認めなかった。この行為に対して、デポルのサポーターが訴えていたのだ。入場口では見つからず、スタンドに入ってから旗を広げた人もいたが、その旗もすぐさま没収されたという。  

デポルはガリシア州のチーム。カタルーニャ州が有名だが、スペインには独立を目指す州は多く、ガリシア州にも独立運動はある。愛する地元チームのアウェーゲームで、自分たちの独立の意志をスタンドで表現したかったのだろう。  

デポルのサポーターの訴えに対して、政府は「独立運動の旗、もしくはエンブレムの持ち込みの禁止を命じることができる」と議会で返答した。なぜならスポーツのゲームなどでそのような旗があると他の観衆のリアクションを呼び起こし、暴動になる恐れがあるからだという。  

スポーツは政治とは別、というが中央政府からの独立意識が高い州があるスペインにおいてはそうはいかない。レアル・マドリード対バルセロナ、レアル・マドリード対アスレティック・ビルバオなどはそんな歴史的背景もあり、大きな盛り上がりを見せる。今後もこのような諍いが各地で起こるだろう。

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