サン・フアンの水祭り!

6月24日はイエス・キリストに洗礼を行った「サン・フアン(聖ヨハネ)の日」で、23日から24日にかけての夜は、本格的な夏の到来を待ちわびていたスペイン人にとって、お祭り騒ぎの一晩となる。海沿いに面した街々では、ビーチ沿いで花火が打ち上げられ、焚き火を囲んで人々が夏の到来を祝うのが一般的となっている。
 
そんな中、スペインが誇る「名水の村」として名高いグラナダ県ランハロン村では、人々が水を掛け合う“水祭り”でサン・フアンの夜を祝っている。

ランハロン村はネバダ山脈の中にある人口4000人足らずの小村だが、サン・フアンの前日になると、約3万人近い観光客が訪れ、人口が一気に10倍近くに膨れ上がる。そして24日午前0時になると、人々は手にしたバケツで一斉に水掛け合戦を始めるのだ。奇しくも今年の23日は、ユーロ2012に参加しているスペイン代表が、フランス代表に勝利したこともあり、24日の午前0時の合図と共に、人々は一斉に雄たけびをあげ、水掛け合戦を楽しんだ。

さらにこのランハロン村のサン・フアンには、とっておきのお楽しみがついてくる。というのもランハロン村では、毎年サン・フアンまでの4日間(21日から24日まで)が村祭りの開催日となっており、水祭りのほか、コンサート、村の子どもたちによる出し物に加え、生ハムを試食できる生ハム祭りも行われているからだ。

ネバダ山脈に抱かれた山間の村で、生ハムを試食しつつ、一風変わったサン・フアンの日を過ごしてみるのはどうだろうか。

※写真:ランハロンの水祭りには3万人の観光客が訪れる

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