101kmの挑戦!

日本でも岸壁の街として有名なマラガ県ロンダ市で、5月11日(金)から13日(日)にかけて、24時間で101kmを走破する“Los 101 de Ronda(ロス101デ・ロンダ)”というスポーツイベントが行われた。

このイベントは、もともとロンダに駐留するスペイン軍が、1995年に地元の人たちとの交流をかねて始めたのが起源ととなっており、今回で開催は15回目。1995年以降、ロンダに駐留するスペイン軍が、平和維持活動のために海外に派遣されていた2001年、2004年、2010年を除き、14回の開催で延べ52,000名が参加している。2011年に行われた前大会では、19の国と地域から420人の外国人も参加。また、今年のイベントでは、マラガ出身の政治家で、EU特使を務めるベルナルディーノ・レオン氏の参加を始め、約6,000名のプロ/アマチュア・ランナーが出場した。

この「101キロを走破する」というイベントは、個人あるいはグループで101kmを走ったり、マウンテンバイクやデュアスロン(ラン→バイク→ランの複合競技)で24時間以内のゴールを目指す。ルートは、ロンダ近郊の山間部に点在する白い村々を通過することになり、完走するには、体力のほかに気力も試される競技といえる。

非常に過酷なイベントである“ロス101デ・ロンダ”だが、参加者の多くは何年にも渡ってこのイベントに参加し続けている。この過酷なイベントがなぜ、これほど多くの人々を惹きつけてやまないのだろうか?

参加者たちは言う。「イベントが終わると2週間近くも全身が痛くて動くこともままならない。だけど走っている最中、徐々に限界を超えると、かえって気分が高揚してくる。もうこれは中毒としか言いようがない。」

おそらく走り続けることで脳内で分泌されるというエンドルフィンが、参加者たちを中毒にさせ、さらなる限界へと挑戦させる力になっているのだろう。

肉体と精神の限界に挑戦する、超過酷な“ロス101デ・ロンダ”。しかし、イベントの前夜祭では、スペイン軍主催のパーティーが催され、参加者たちも楽しいひと時を過ごすことができる。また、競技に際しても、5キロ毎に給水所が設けられ、医者やボランティアの医学生らが参加者の体調管理も行っている。

101キロという過酷な挑戦ではあるが、このイベントを通じ、精神力の強さを試してみるのもいいのではないだろうか?

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