水質汚染とスラム住人による貝の違法採取

海水の汚染が問題となっているスペイン北部ラ・コルーニャ市のリアス(入り江)では、チャボーラと呼ばれるスラム地域の住民で形成されたグループが、アサリやザル貝の違法採取を頻繁に行っている。彼らは“チャボリスタ”と呼ばれ、スペイン全域で見られるヒターノ(ジプシー)が主に居住する地区に住んでいる。そこは、ラ・コルーニャにいくつか存在するスラムの一つで、「リアス式海岸」の語源ともなった、ガリシア州の入り江にある。

ラ・コルーニャ漁業組合長マヌエル・カオ氏によると、チャボリスタは干潮の時を狙い、多い時で20人程度が海に出て違法にアサリやザル貝を漁獲しているという。その他、夏場には海水浴に来る人々が採取して持ち帰るということも日常茶飯事になっているそうだ。

同氏は、州や自治体へ警備体制の強化を訴えるものの適当な対応がされず、州の海洋局およびラ・コルーニャ市、漁業組合の三者で問題解決に向けた対策会議を開くことを求めている。夏場は、漁師がアサリやザル貝漁の他にムール貝の漁獲も行っており、不法採取をするチャボリスタへの対策が早急の課題となっている。

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