マンチェスター・ユナイテッドも、カンテラ育成に力を入れているクラブだ。
90年代、マン・Uはカンテラ出身選手の活躍で、数々の栄光を手にした。ベッカム、スコールズ兄弟、ブット、ギグス、スコールズなどはマン・Uのカンテラ出身選手である。
今季トップ登録選手のうち、9名がカンテラ出身選手だが、デビューを飾ったばかりのベン・アモス、キングの2選手を含めていることを付け加えておきたい。実質、戦力として数えられるのは7名だ。
ファーガソン監督は近年、手法に少し変化を加えている。カンテラ選手を直接的に登用するのではなく、若い才能ある選手を安価で買い取り、即戦力として扱うことで、同監督のサッカースタイルを体で覚えさせる方法を採用している。
ギグス、スコールズなどのカンテラ出身選手のあと、クリスティアーノ・ロナウドやルーニー、アンデルソン、ナニ、ラファ、スモーリングなどが他チームから若くしてマン・Uに加入している。21歳未満の選手を獲得し、実戦の中で育てていくスタイルだ。
マン・Uの現在の手法には、デメリットも存在する。若い才能ある選手を安価で獲得することは、年々難しくなっている。なぜなら、青田買いが横行し始めている現在の欧州のサッカーシーンにおいて、優秀な選手に複数クラブが触手を伸ばすことが多々あるからだ。獲得競争を余儀なくされるクラブは、金銭面でも好条件のオファーを提示する必要性にかられている。
さらに、若い選手の獲得には、のびしろを残したまま成長が停滞するというリスクを伴う。2007年に獲得したDFスモーリングは、同年11試合に出場したが、レギュラー奪取には至らなかった。そのため翌08年、フラムにレンタル移籍。10年までフラムでプレーしたが、13試合出場にとどまっている。今季からマン・Uに復帰し、16試合に出場したが、期待された成果を上げているとは言い難い。
バルサ同様、カンテラや若い選手に懸ける手法を採用するマン・Uだが、そのスタイルにもデメリットやリスクが伴っている。