Mes: febrero 2012

スペインで人気沸騰中のスポーツ「パデル」

スペインでは近年「パデル(パドルテニス)」が人気を集めている。スペインや中南米で注目を集めるこのスポーツは、国際パデル連盟の規定に基づいたルールで行われ、1982年に初の国際大会がウルグアイで開催された後、2005年にはスペインとアルゼンチンでプロツアーが開始された。 「パデル」は、縦20m×横10mのコートの四方が壁で囲まれ、壁にあたり跳ね返ったボールを打ち返すことが可能なテニスとスカッシュを混ぜ合わせた様なスポーツ。プレーが簡単かつシンプルなことが、若者だけでなく年配の人からも絶大な人気を集める要因となっている。 2007年に2万人を超えたスペインパデル協会の競技者登録数は、2010年には3万人を超え、各州に協会も設立され地方大会も充実したものとなってきた。パデルは、競技者数をみるとまだスペイン国内で22番目のスポーツとなっているが、近年は毎年、3千から5千人単位で増加している。さらに、協会に未登録のパデル愛好家はスペインに130万人近くいると予測され、2014年にはパデル競技者は300万人を超すとの予測もある。 パ デルの歴史は、1969年にメキシコのアカプルコでエンリケ・コルクエラが自身の所有する土地にコートを作り、草木がコート内に進入するのを防ぐ理由で四方を壁で覆ったことに発祥する。その後、彼の友人でスペイン人のアルホンソ・オエンロエがそれをスペイン、マルベージャに輸入し、さらには、同地を訪れたアルゼンチンのポロ(馬上のホッケー)の選手たちが70年代にアルゼンチンに持ち帰り、南米でのパデル発展へと繋がっていった。 現在、スペイン女子ランキング10位のバネッサ・アロンソ選手は、若い子どもたちにはパデルをプレーする前にテニスを薦めている。また、今までスポーツに縁が無かった主婦や年配の人がパデルを始めているように、年を取ってからでも遅くは無い、と話している。 スペインで増え続けるパデルコートとその競技者。健康志向の強い年長者の間で、日本でも人気が出てくるのも間もなくだろうか?