「老舗」の称号

マドリードの旧市街を歩いていると、歴史を感じさせる外観で人々を惹きつけるお店がある。独自の雰囲気を漂わせて店内に異空間を作り、ひと際輝いているお店がある。

現在、マドリードには、歴史的遺産と街の文化を融合している100年以上もの長い歴史を持つ商店やレストラン、薬局、書店、ベーカリー、ホテルなどが多数存在している。

これらのお店は2006年からマドリード市役所より表彰を受けている。その証として漫画やイラストレーションで有名なスペインの巨匠アントニオ・ミンゴテ(今年4月に93歳で死去)デザインによるブロンズのプレートが贈られている。
プレートはお店の入り口の通りに埋め込まれており、誰でも目にすることができる。

贈られたプレートはそのお店がこれまでに培ってきた歴史や品質、技術革新や適応性といった様々なものを持ってマドリード市民に提供し続けてきた証明となり、他との差別化を計るのに大いに役立つものになるであろう。

初年度にブロンズのプレートを受け取ったのは32店舗あった。これらの中にはマドリードのみならず、世界に名を馳せているお店も存在している。

恐らく最も有名なのは世界最古のレストランとしてギネスブックに認定されている「ボティン」だろう(住所:C/Cuchilleros17)。1725年に設立され、子豚の丸焼きで有名である。

表彰を受けたお店で最も古いのが、薬局レアル・ボティカ・デ・ラ・レイナ・マドレ(住所:C/Mayor59)。何と1578年創業で、細長い建物にある。

マドリード一古いホテルがプチ・パレセ・ポサーダ・デル・ペイネ(住所:C/Postas17)。1610年創設だが、恐らくスペイン一古いホテルとも言われている。

このように現在までマドリード市より127のお店が表彰を受けている(2011年4月時点)。もしマドリードを訪れたら、各所に散らばっている老舗のプレート散策もおもしろいかもしれない。

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